当社は、定員12名の小さな保育園(認可小規模保育事業)の運営からスタートしました。待機児童の問題は、開園当初に比べ少しずつ解消に向かいつつあります。しかしながら、発達に不安があったり個別の専門的な支援が望ましい子どもたち(特に0歳から小学校入学前までの未就学児)の居場所は満足にあるとは言い難いです。
保育園を運営していると必ず発達が気になる子に出会います。そうした場合、従来の保育のあり方では統合保育での対応が一般的です。自治体と保護者の方が認めればその子のための人員が追加配置されて、いわゆる合理的配慮のもとで対応にあたりますが、物理的に、その加配担当保育士はその子だけに対応することは不可能です。そもそも、「対応」という表現も、加配して「対応しよう」とするアプローチ自体も、私は違うのではないかと思っています。この統合保育・合理的配慮をもって展開するやり方では、子どもにとって本質的で踏み込んだ発達支援のアプローチができるかと言えば、かなり難しいです。