事業所名変更にあたって

当事業所は、前身の「保育型発達支援といろきっず」の事業所名称を令和3年4月より改め、「CYS school」として新たにスタートを切りました。

これまで保育型発達支援といろきっずでは、「十人十育」を保育理念に、お子さま一人ひとりを真に主体と考えた日々の発達支援を大切にして運営してまいりました。
そのような中、児童発達支援は障害児通所支援事業といわれる区分における事業所ですが、この「障害」とは一体何を指すのか。度々向き合い、思いを巡らせてきました。

私たちは、子どもが、今、そして将来に渡り抱えるかもしれない困り事の本質は、そもそも子ども当事者によるものではなく、身を置く周りの「環境」「社会」さらには人々の「認識」によるものがとても大きいと、常々思っています。

例えば、私は外国語が話せません。

アフリカのコートジボワールにいきなり一人で行ったら、途端に「障害」を抱えることになります。その時どう打開できるか。誰が理解者になり、誰に助けてもらうか。助けてと自分で言えるか。そして、自分自身がどう向き合うか。

それと同じだと思っています。

身を置く環境を社会=ソサエティとするならば、この外部要因とどう向き合うか、どう向き合う術や身構え、さらには価値観を幼少期からスモールステップでどれだけ獲得していけるか。

AI社会、SDGs、アフターコロナ、グローバル化、目まぐるしく社会は変わっていきます。
お子さまが学齢期に上がって、学校で他の子と比べた相対的な位置付け(いわゆる通知表や偏差値、出身校など)は、私たち大人が今歩いている世間よりは、あまり意味を持たなくなります。

米国では、障害についてdisabilityという言葉の代わりに、最近ではdifferent ability(直訳すると「違った能力」「異なる才能」)と言うそうです。

そもそも、発達には個人差があり、今いくつだからこうであるべき等といった正解は一切ないはずです。
正解があるとすれば、その子が一番その子らしく生きていけるか、ではないでしょうか。
逆に不正解があるとすれば、その子の人としての魅力、得意なところ、好きなことがないがしろにされ損なわれ、認めてもらえない、その子にとってつまらない人生を歩むことです。

私たちはプロの支援者として、今だけではなく、先々を見据えた今、将来に連続していく大事な過程としての今、お子さまの大切な機会に関わっている使命感を、より強く意識して発達支援に取り組んでいきたいと思っています。

CYSは以下4つのCを含めた略称です。

Challenge Your Society

将来に渡り、意欲的に社会と向き合う心を育む。そのために、何よりもお子さまが安心して自己を発揮できる場所でありたい。

Choose Your Society

自分自身の意思を大切に、実現できると自信を持ち、制約ある決められたレールからではなくその子自身の心から将来の自己選択をしていけるためのスキルトレーニング。

Change Your Society

大人でも、自分をどうにかするのは難しいですが、マインドセットは変えられます。嫌ならやめて別の選択肢を探せば良い。そんな気構えとスキルの根っこにつながる日々の自己肯定感の獲得を就学前から積み重ねていきます。

Create Your Society

苦手なこと・できないことに着目した支援は、本人にとっては苦痛で前進しづらい部分です。創造性に欠けるからです。
ライフスキルの向上を進めながらも、その子の強み、気持ちが乗る目の前のことにフォーカスした支援方法をカスタマイズして作りながらお子さま、保護者の皆さまと一緒に走ります。

以上の想いをもって、これまで慣れ親しんだといろきっずの名をさらに意味のあるものにすべく、この度、「CYS school」に変更させていただくこととなりました。

微力ながら、職員一同、お子さまの最善の利益を常に念頭に考えて支援内容を深めてまいります。
今後とも宜しく申し上げます。

令和3年4月1日
株式会社十色舎
代表取締役 福井 渉

 

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